さて、アメリカのお葬式の話です。
夫の十数年来の親しいお友達のお母さんが亡くなられました。
私も含めて家族ぐるみでのお付き合いがあります。
先週末に夫の友人から「今容体が悪くて、もう一週間はもたないかもしれない、、、」
そんな連絡があり、最後に一目会いに行こうということになりました。
さて、妊娠中の私。確かに彼女がまだ生きていいるうちに会いたかったのですが、妊娠中ということもあり断念しました。日本の実家では、妊娠中はお葬式はなるべく控えた方がいい。もし行くのなら、鏡を身に着けていきなさい。しかも、鏡の面を外側に向けて持ちなさいという習慣があります。これはうちだけなんでしょうか?他の地域や、家でも言うのかは知りませんが、、、。理由もよく知りません。薄っすらと覚えているのは、お腹なの中の子供が亡くなった人に引っ張られるから、、、という怖い話です。
でも、亡くなった友人のお母さんがそんなことをするなんて思えませんが、、、。夫は少し慎重に受け止めて、「今回は僕だけ行くよ。」となりました。
故人の女性は、6人の母親で優しくて明るい人だったようです。私が知っているのは最近の2年間だけの姿で、痴呆とパーキンソン病がかなり進行している状態でしか知りませんでした。丁度、3週間ほど前に偶然会う機会がありリンゴケーキを作って、夫と二人で会いに行きました。その時は以前よりかなり症状が進行していましたが、まだまだ元気そうで作ったケーキ喜んで食べてくれました。なので、今回の連絡には驚きました。
こんなに急に容体が悪化するなんて想像していませんでした。
しかし、正直まだ付き合いも薄い私には、少し遠い話の様にも思えました。
夫にはよく知っているアメリカの叔母さんのような人だったので、辛い想いもあったでしょうし、最期に会いたいという思いも強かったようです。
さて、いざお葬式となると、私たちにはほぼ初めての経験です。夫は十年以上前に一度だけ参加した記憶があるようですが、うっすらとしか覚えていないようで、服装すらピンときません。
そこで、いつも英語を教えてくれているアメリカ人にいろいろと聞いてました。
故人はアイルランド系のアメリカ人で、キリスト教の教会でお葬式が行われるそうです。
そして、その前日には日本のお通夜のようなお別れ会が葬儀ホールのような場所で行われるとのことです。夫はその両方へ参加します。
まずは服装、、、。
前日のお通夜は、特にきちんとした地味な格好なら何でも良いようです。たとえて言うなら、会社員がオフィスに仕事に行くような感じでしょうか。夫はチノパンに、サックスのシャツを着て、黒いセーター、黒い靴で参加していきました。
そして、お葬式。基本的に日本のお葬式に参加するときの服装をしていれば完璧のようです。それでまず失敗はないでしょう、とのこと。色々な話ではアメリカ人は自由な感じと言いますが、基本は黒を基調としたダークなもので。ネクタイも真っ黒である必要はないけれど、暗い地味なものが無難とのこと。今回私はお葬式にはいきませんが、これを知って日本に置いてきた喪服をこちらに送ってもらおうと思いました。以前ちゃんとした物を買ったので、こちらで今後もし参加する必要があるときに使おうと思いました。
さて、御香典、、、。
こちらにもそう言った習慣があるようです。住んでいる地域の方が亡くなれば、地域の新聞に訃報の案内が出て、スケジュールと場所が掲載されるそうです。今回は少し離れた町の事なので、その情報は夫の友人とのやり取りになるので、今は忙しくしている友人に申し訳ないと思い自分たちの予想で判断することにしました。とりあえず、英語を教えてくれているアメリカ人によると、お花を贈る場合は前もって会場へ送るそうです。ブーケを持っていくことはしないそうです。カードを書いていくのも良いと言っていました。そして、お金。これは、多くの場合式場に封筒が用意されていて、希望者はそこへお金を置いていくようになっているのだそうです。そして、そのお金は故人が希望する、または生前募金していた団体へ送られるのだそう。ちゃんと募金の記帳も用意されているんだそうです。これらの判断は、故人とどれくらい関係が深かったかを自分で判断すれば良いとのことでした。あまり、気を遣わなくてもお葬式に参加するだけでも十分よ、とも言っていました。
ふと、亡くなった友人のお母さんを思い出しました。
ハグした時に体温が高くて暖かかったのを思い出します。苦しむことなく眠るように亡くなったそうです。変な習慣を気にしてお葬式に参加出来ない気持ちが、少し歯がゆいですが、二人で決めた事なので今回はそうします。
最期に彼女に会った時に、私たちに子供ができた報告をしていました。何かご縁があったのかなぁ、そんな気持ちがしました。
ご冥福をお祈りします。
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